School socialwork Guide book

スクールソーシャルワークをするときに役立つリーディングガイド 

SWの仕事は、多岐に渡っていて、多様な知識が求められます。
業務には実技だけでなく、学校教育や社会福祉に関する知識も必要です。
 ITが発達している現在、知識・情報に関しては、ネットで検索する方が便利なことが多いです。また、本によっては、電子書籍化されて、スマホで読めるものもあります。
 紹介した書籍を読んで、ネットでゲットできない、支援のアイデアを考えてみてください。

1学校にアプローチするときに読む本 (学校教育)
ソーシャルワークをするときに読む本(社会福祉
3カウンセリングをするために読む本 (精神医療・心理学)
4権利擁護が求められるときに読む本 (法律)
5ユースワークをするために読む本  (若者支援・社会教育)


学校にアプローチ
 
3カウンセリング関係

 福祉現場で役立つ 子どもと親の精神科
 第2章 親への支援
  6精神科医療への動機づけと精神科医療との連携
 第3章
  アセスメントについて 

 こころのケアが必要な思春期・青年期のソーシャルワーク 
第3章 家族問題への介入の仕方
第4章 経済問題への介入の仕方
 ケースワークのポイントについて述べている。

 子ども家庭支援とソーシャルワーク
 福村出版 社会的養護シリーズ 4 庄司順一鈴木力
第11章 子ども家庭支援における学校との連携
 子ども支援をする上での、学校の課題、SSWの立場、学校教育との考え方の違いをコンパクトにまとめている。

2 スクールソーシャルワーク関係
 新スクールソーシャルワーク論 2012
 ―子どもを中心にすえた理論と実践― 山下英三郎・内田弘明・牧野昌哲他 学苑社
 7章 家族支援
  1節 3スクールソーシャルワーカーによる家庭支援にについて、ケース会議の活用と地域との連携、コミュニティワーカーとしての役割を提案している。
 
エビデンスに基づく効果的なスクールソーシャルワーク 
 山野則子(編著)明石書店 2015
 EBP(Evidence-Based-Practice:EBP)証拠に基づく実践
 実際に効果のある実践について、現場で使える教育行政との協働プログラムについて書かれた本。
 学校組織、関係機関、教育機関、子ども・保護者へのアプローチなどについて項目を分類し、現場に沿った支援方法について述べる内容。

スクールソーシャルワーク実践技術 
米川和雄 編著 北大路書店 
 今までの書物に欠けていた、実務的な内容を補った本。
SSWr側からだけの情報提供だけで、学校の現場に戸惑う初任者SSWrへ向けて、教育委員会、関係機関の担当者の観点、SSWrは非常勤であっても公務員である視点、実はこどもより前に所属組織の理解が必要という視点に基づいて、多様な執筆者がテーマに沿って述べ、支援技術が網羅されている。
スクールソーシャルワークを専攻する学生の実習の教科書を兼ねる。

3カウンセリングをするときに読む本

 学校関係者のためのDSM-5 監訳 高橋祥友 医学書院 2017
・哲学を根底にした精神医学から脳を対象にした服薬治療へ、精神医療も転換を遂げている。
精神科医発達障害の臨床ができる医者)、子ども支援をする臨床心理士などを相手にケア会議を行うときに共通の言語としてDSMの知識は必要。
 アメリカの学校心理士向けに書かれた本。
本来、医師が使うために書かれた診断基準を学校心理士がどう活用するかの手引書。
 アメリカでは、保険請求の申請業務を学校心理士が担当する学校もある。
障害者教育法 (Individuals with Disabilities Education Improvement Act)IDEAと鑑別診断の関係がよく解説されている。診断によって、特別支援教育、精神医療の対象になるものか、福祉サービスの訓練を行うものか判別のしかたなど、示唆に富む記述が多い。

変わる学校変 わらない学校 
 生徒、一人ひとりを見て、地域機関連携を行う。地域との機関連携の事例として、秋留台高校を取り上げている。校内連携、チームワークづくりについての記述は「エビデンス」と一部重なる部分がある。


医師のつくった「頭のよさ」テスト 本田真美 光文社新書
 発達障害を専門とする小児科医が書いた「頭のいい」とは、どのようなことか分かりやすく説明する本。「頭のよさ」に学歴や偏差値は関係ない。本書では、認知特性と個人の能力とについて述べ、自分の認知特性を発揮できる仕事につくことを勧めている。
 ウェクスラー式知能検査(WISC-Ⅲ)を例にして、認知特性について、分かりやすく整理し、ワーキングメモリー領域の広い人は、試験の一夜漬けができるなど、身近な例で解説している。

 明解 スクールカウンセリング 黒沢幸子 森俊夫 金子書房
 コミュニティ&コラボレーションの視点から、学校での生徒支援をどのように行うかについて、分析している。学校の教員に対してのアプローチ、校内体制の構築、地域の機関との連携など、カウンセリラーの仕事よりもソーシャルワーカーの仕事の中心となるスキルについて述べている。

 

子ども・若者支援地域協議会のミッションと展望
 長期・年長ひきこもりと若者支援地域ネットワーク
 平成20年2008年当時、無業者・失業者の増加が問題化し、社会的に自立が難しい若者への支援政策が考えられた。10年が経過し、経済状況が安定し、高卒求人もバブル崩壊(1990年以降)最高の水準に回復している。
2018年の現在、人手不足が話題になることが多く、若者の社会的自立の問題は影を潜めているように見えるが、オリンピック後に想定される景気の悪化により若年労働者の失業は避けては、とおれない問題である。

どうなってるんだろう?子どもの法律 ~一人で悩まないで!~山下敏雅・渡辺雅之
児童相談所の担当弁護士として、豊島(としま)区の「子どもの権利擁護(ようご)委員」に従事。
部活動の連帯責任って?!「クビだ、明日から来るな」とバイト先から言われた、路上ライブを警察に止められた、など、未成年の子どもたちをめぐる36の質問に子どもの味方の弁護士が答える。