いじめと日本社会

朝日の夕刊 論壇時評 杉田敦 が いじめを論じた 文章をまとめ 次のように述べている。

1 極度に同調主義的な学校空間がいじめを生み、閉塞状況の中で、自殺が逆説的にも自己承認の方法として捉えられる。
2 こうした負のプロセスへの対策として、学校の規律強化という「改革」路線の限界は明白である。

論座1月号対談 内藤朝雄藤井誠二
新潮45「いじめ『本当の』原因」中島義道
世界1月号 土井隆義 「『優しい関係』に窒息する子供たち」

今の若者たちは、「たえず場の空気を読みながら、友人との間に争点をつくらないように心掛けている」。それは社会が複雑化する中で「お互いの価値観や欲求の内実もかつてより多義化してくる」にもかかわらず、そうした差異が対立につながり、他者から否定的な自己評価を受けることを極度におそれているからである。友人たちとの対立のない「優しい関係」を維持したい人びとにとっては、いじめられっ子の存在は好都合である。いじめらっ子の存在を、「優しい関係」の背後にある対立軸を隠蔽する道具につかうわけである。


創 1月号 「いじめ自殺とスピリチュアリズム香山リカ
メディア報道と究極の自己承認としての自殺

「死んだ後もなんらかの視覚や意識は残るのに違いない」ので、復讐の結果を自分で確認できるという想定が広がっているのではないか。「死後の世界」の存在を無責任に若者に信じさせるメディア状況を批判する

香山さんの批評。そういう青少年もいるかもしれないけれど、それは一部なのではないでしょうか。
心身ともに辛いから、この世から撤退するのに。
id:gryphonさん の資材置場
12月11日の日記に論壇誌の目次一覧あります。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061211
はてなにコピペすることで、キーワードリンクはられ索引としても使えるように
なります。
これは、便利なので、引用させていただきました。