腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

親の訃報を受け、東京から山間の田舎に舞い戻ってきた姉・澄伽。
女優を目指し、家族の反対を押し切って上京したが、実は超ゴーマンな勘違い女。
自意識過剰な上に自覚ゼロのため、女優活動も頭打ち。そんな澄伽の帰省が妹・清深を脅かす。そのわけは、かつて清深が姉の秘密を暴露し、描いたホラー漫画が、全国誌に大々的に掲載されてしまったためだった!自分が女優として成功しないのはそのせいだと清深をいびり、復讐する澄伽。兄・宍道は、姉妹の間で板ばさみとなり、身動きが取れない。兄嫁・待子は、お人好しすぎて皆に疎まれながらも、夫に素直に従う。
澄伽が帰ってきたことで、今まで保たれてきた和合家の均衡は崩壊寸前だった。
そしてとうとう、清深が恐怖の事件をしでかした。姉へいたぶりにもじっと耐えていたが、「面白すぎる姉」を間近で見ているうちに溢れる創作意欲が抑えきれなくなり、再びペンを執ってしまうのだった・・・・。4人の関係は爆発炎上し、壮絶な展開へとなだれ込む!「なにものにもなれない」姉妹の物語は、新たなる幕を開けようとしていた。

本谷有希子ワールドの大ヒット舞台劇が初映画化!

自身の劇団「劇団、本谷有希子」を率い、三島由紀夫賞芥川賞ノミネートになど、新進気鋭の女流作家としても注目される本谷有希子の大ヒット戯曲が絶妙な配役を揃えて遂に映画化された!
CM 界で18年のキャリアを持ち、様々な広告賞受賞で知られる吉田大八監督が長編映画初のメガホンをとり、エゴ丸出しの姉に佐藤江梨子、その陰に怯えながらもしたたかな妹に佐津川愛美、家族の秘密の重圧に翻弄される兄に永瀬正敏、度を超したお人好しが哀れな兄嫁に永作博美を迎え、一触即発の人間関係を赤裸々かつブラック・ユーモアたっぷりに描く。

主題歌には、チャットモンチー