rage-ラーメン屋から蜂起せよ

rage-ラーメン屋から蜂起せよ!
 拓郎は、ミナミとともに、ラーメンをズルズルすすっていた。
 「このラーメンうまくねぇ」
 「辛い!」
 「たんたんめん」
 拓郎は、仕事をやめ工事現場で日銭を稼いでいる。
 ミナミは、生活保護をもらいながら、職にありつくことを考えている。
 tweeterでtagって、この店を探し当てた。
 「食べログで、2年連続1位ってかいてあるじゃん」
 「フェイクニースやろ。」
 拓郎の下腹から、怒りが突き上げてきた。
 「おやじ、このそば食えね~!」
 tableの上に、どんぶりをひっくり返した。 
 「てめぇ、このやろ~」
 店よごすな!
 ウィルスの蔓延で、補助金遅延し、せっかく開いたこの店も、借金がかさむばかり、店主もわけのわからない憤怒で、目が充血している。
 くそネット!
 ふざけんなよ!
 ミナミも、大の男二人が胸倉をつかみあって、床にこぼれたそばを蹴散らして、にらみあっているのを見て、思わずtableの上のビール瓶を握って
 声を出して制止する前に、ラーメン屋の頭に一発おみまいした。
崩れ落ちるラーメン親父
 やべ~、逃げろ。
拓郎は、ミナミの手を引っ張って、店の外に飛び出した。
 その有様は、動画でとられ、配信されるて、パトカーがやってくるサイレンが街に鳴り響いた。
 どこをどう駆け抜けたかは、覚えてないが、とにかくミナミのアパートに転がりこんだ。
 怒りが治まると、急に悔恨が訪れた。
 やっちまった~
 ラーメン屋に、謝罪にいかなければならない。
 なんで、オレをこんな目にあわせるんだ。
 ネットが悪い、いや世の中がわるい、政権が、諸悪の根源だと言わんばかりに、階段を駆け下りると、ラーメン屋に向けて走り出した。つづく
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