ジョン・マルコビッチのクリムト
今秋 bunkamura ル・シネマ で10月中旬 公開
ドイツの映画? ドイツ語ヴァージョンの予告編です。
エロスとタナトスを描いた画家クリムト
http://www.klimt-movie.com/
映画にはクリムトやエゴン・シーレが登場します。それにしても19世紀から20世紀のウィーンは頽廃的ですね。
フロイトの精神分析が性的抑圧にもとづいているのも、この時代を知ればよくわかります。
女に触れないと描けないというエロおやじ画家クリムトをマルコビッチが熱演。
現代は、性的なタブーがなくなって、たとえばインターネットカフェのペアシートがカップル喫茶のようになって
しまうのですから、開けっ広げというか…。その代わり、虐待やDVなどサディステックなものが増えた
抑圧理論だったら、人間はよりアブノーマルなものに性的欲動が向かうのだというのでしょうが。
これは抑圧された淫靡な世界を描いた映画ということにしておきましょう。
スタンリー・キューブリックが『アイズ・ワイド・シャット』で描いたような世界が描かれています。
主演のジョン・マルコヴィッチが、絵画に新たな潮流を生み出した稀代の画家クリムトを見事に演じきる。絵画、衣装、セットなど細部にまでこだわった演出は、観ている我々を絢爛豪華な世紀末のウィーンへと誘う。