個性的なオダギリジョーの蟲師
蒼井優ふんする淡幽
という姫君が、筆に書き取ることによって蟲を封じるシーンは美しい。
体中にお経を書いて平家の亡霊からのがれた『耳なし抱一』の映画を連想させる。
漫画が原作、アニメも制作されている。わたしはどちらも見てはいない。
部落民を思わせる農民や奇病にかかった人たちが登場する100年前の日本という設定は微妙なもの。
まだ近代的な医療が普及する以前の世界を舞台にしている。
病気は、悪い虫が感染することによって起こると考えられていた。ギンコと呼ばれる不思議な力をもった治療者(蟲師)が登場する。
オダギリ・ジョー扮するギンコには、人には見ることができな蟲の姿をみることができ、また本人も虫に蝕まれている。
彼の霊力、孤児であった過去に由来している。彼は片目を失ったことによって、虫をみる力を得た。
また色が逆の虹を探す男なども登場する。
幻想的なシーンが多く登場して、さまざまな感情を喚起する映画です。