どろろ

心理療法の妖怪退治モデル
魔物にとられた、48箇所の身体のパーツを取り返すことにより、人間にもどるという『どろろ』の話は、どこかサイコ・セラピーと似ています。
魔物*1が取りついて、こころや身体が病むのであれば、その得体のしれない魔物に名前を与えて、お祓いをし、病気を取り除くのが心理療法ですねぇ。

それに対して、薬により、身体の自由をうばい。抑制することによって、手なづけるのが精神科や診療内科で行なう投薬の治療です。こういう意味で、精神科は現代のメディスンマンと呼ぶことができます。

さて、『黄泉がえり』で一躍、メジャーの仲間入りをした塩田昭彦監督の『どろろ』、映画をよく知った監督だけに、CG場面をつないだだけの映画づくりは、残念です。埋もれた漫画どろろを思い出すために撮られた映画です。

*1: