web2.0から変わる世界

 今日で、 『ウェブ進化論』の感想をまとめる日がきました。

本の方もランキングが6位に下がっています。

1月にキャンペーンがはじまって、まだトップ10に残っているのはすごいですね。

さて、この知覚変動Blogは、悪文や断片、引用などで記されています。

また、tade's photolife に、ときたまとった写真をアップしています。

ここでもプロの写真と素人の写真が同じように並べられ

いろんな人の写真が楽しめます。

これはクラウドにあるのです。

私のとった写真について

そのコピーライトは私に属しているのですけれど、実際はどのように引用して使うこと、商売に使わない限りは、OKなわけです。

またテキストにしろ写真にしろ、あちら側にある記録は、いつでも、どこからでも、だれでも自由にみることや、コメントを書き込むことや、トラックバックをすることができます。

そしてネットの中にアーカイブすることによって、私が海外に行った場合もいつでも取り出して、思索や考察を加えることが可能です。

この点でも、データペースにアクセスするのには、地理的な制限はありません。

こちら側で書籍、データをいつも持ち歩く必要はないのです。ネットにつながる環境があればOKです。

ネットカフェを探すか、その地で携帯電話をリースすれば、そこが仕事場になります。

もちろん地の果てまで、端末があることが条件ですけれども

データ化するネタ

データベースにアップするネタに関しては、

大きなネタ*1から、小さなネタまで、ネタロングテイル状態です。


ブログのテーマはこれまでだったら、自分の得意なネタに特化して書けば

読まれるブログになる

という定説があったのですが

googleを使ってみれば、「どんなことでもネタにならないことはない」という新しい教えが有効です。


ただ、本業のカウンセリングについては、相談内容についての守秘義務があるので話題にはできませんが、

実際に他の人がカウンセリングをする際に役立つコツなども徐々に記事に書いて「あちら側の世界に」に置き換えていこうと思っています。

あちら側の世界にリアル世界を生き抜いてきた智慧を置くことで、みんながそれを使えるようになるなら、それに越したことはありません。

みんなで支えあう、ピアな関係の世界

心理臨床の世界は特に暗黒大陸のようなもので面接室の中で何が起こっているのかはオープンにされません。

また医療にかかわる心理療法はトレーニングを受けた、少数の専門家だけがその知識や技法を独占している世界です。

職能集団が管理する世界、は閉鎖的で神秘化しやすい性質をもっています。

ここのところを誤解して欲しくはないですが

何もかも合理化する必要は全然ありません

しかしプロカウンセラーにお金をかけるのではなく、自分の家族や友人同僚の直面している悩み、苦しみに取り組んで支えあうならば、

心理的なトラブルもはるかに、容易に解決することができます。

それと、同時に普通の人たちの愛の力だけでは、解決できないこころの問題もあるのです。

そんな2つの面をバランスよく考えながら

あちら側の世界を豊かにするコラポレーションの一つとしてこのブログを記すことで、微力ながら、力を貸したいとさえ思います。

スピリチュアルな出会い系ではなく

ネットを媒介にして、リアル世界での出会いをおこなうなら、それはスピリチュアルに名をかりた、「出会い系」になんらかわりはないでしょう。

チベット仏教の「まず性的な出会いの中に、慈悲を育むチャンスがある」というのが、こころの成長のメタファーになるということも事実ですから、ただ、それを一様に否定はできません。


あちら側*2に行くと、そういった出会いまで、システムが代行するようになるのだという予想は、『情報自由論』で東浩紀さんも言っているし、その本を読んだ私も全部賛成はできないけど、まあそんなもんだろうと思ってます。

ただ、引退して、ネットも映画も捨てて、どこかの田舎でロハスに暮らすというのもありですから、リアル世界では、

それで「ええねん」と思う一面もありますね。

ここでも、そこに自分は参加しなくても、いったん流れだした、この大きな潮流は変えようがないですね。

アロマ・オンデマンド による 寓話

こんなビジョンはどうですか?


アロマセラピーの場合では、秘教として伝えられてきた調合法やエッセンシャルオイルの作り方をすべてオープンにして、誰でもが心身の不調に活用できるようなソースづくりが、あちら側でおこる変化につながるのだと思います。

それにより、こんなビジネスが可能です。

アロマ・オン・デマンド。

クライアントが、システムにアクセスして症状を伝えるとと、瞬時にデータペースの中から選ばれた、世界である場所でしか精製することができないエッセンシャルオイルが、宅配されてきます。

そのオイルを楽しみながら、知的で暖かいセラピストとまるで、親しい友達のように携帯でおしゃべりの時間がすぎます。

セラピストはいつでも暖かく迎えてくれます。

それと同時にクライアントの症状はデータとして保存され、季節によってエッセンシャルオイルの案内やサンプルが送られてきます。

またクライアントの自己成長に即して、あらたな治療サーヴィス、

たとえば、気楽に年をとり、老け込まないための トリートメント を

おこなったり、

内なるセラピスト*3を育てるような、プログラムのワークショップの勧誘が行なわれます。


こんなことが、あちら側の世界のオープンソース化で可能になると思います。

それが、ある一つの企業の独占ではなく社会事業として行なわれる。

利益団体であるプロだけが、知識や技術を独占していては、何も進展していかないのです。

こんなプロジェクトに参加したいと思うかどうかが、web 2.0で育つ

新しい世代との分かれ目になると思います。

ここまで書かれているのを スクロールして読んで

何を感じるでしょうか?

こういう風に書かれていたら、私だったらあきらかに不快ですね。

あなただったら、どうでしょうか。

しかし、あちら側の世界とリアルにかかわるとこんなことになります。

こんな世界が、ウェブが進化した果てにやってくるとしたら

それは幸せでしょうか?

私はスーパーマーケットの高級な豆腐も好きですが、下町の豆腐屋の豆腐も捨てがたいものがあると思います。



*1:竹島問題とか

*2:googleに代表される新しいサーヴィスがつくり出す共同的世界

*3:自己の葛藤を公平にみる眼を持つこと