ユングとポストユング派

ユングとポスト・ユンギアン

ユングとポスト・ユンギアン


ユングの死後、第二第三世代のユング派の指導のもとで資格を取得している日本のユング派の影響力を無視することはできないだろう。私見では、これらの紹介作業は、ある意味で、有資格者としての日本のユング派の分析心理学像とユングの著作などの邦訳におけるそれとのコミュニケーション・ギャップを埋める試みである。例えば、ヒルマン氏は樋口和彦氏の分析家であり、また、ユングを批判的に継承して生まれた元型的心理学の創始者として高名である。彼は第三世代の代表的人物である。また、専念、京都大学に招聘されたグッゲンビュール=クレイグ氏は、『心理療法の光と影』と『結婚の深層』の著者として知られているが、彼も元型的心理学派の一員と目されている。