東大講演のホットスポット

姜尚中上野千鶴子が壇上にあがってトークしている

1968年というのは私たちにとって、特別な年でした
その40年後である、この2008年に、在日と女が教授としてここに立っているのは、当時からしたら考えられないことですし、皮肉ですよね

そんな話に、会場はドっとわいていた
ぼくは、苦々しくこのセリフを聞いた
うらやましいことである

事態が突如として緊迫したのは、石田英敬がネグリとマルチチュードについて語り始めてのこと
早稲田大学の花咲さんと、そのお友達が、石田にアジを飛ばし始めたのだ

内容はよく分からなかったけれども、「駒場寮」という言葉が聞き取れた
駒場寮」は、東大に昔あった、有名な自治寮だ
関東圏では、東大駒場寮、早稲田学生会館、法政学生会館が、順次、前世紀末から今世紀初めにかけて、強制解体させられていっている
学生による自治区の解体
それは、「帝国」が自治空間を、生権力により蹂躙・変革し、環境管理をすすめていく過程であった
そこらへんの因縁がもとになって、石田が糾弾されたのだとわかった

その瞬間、もっとも迷いなく迅速に動いたのは姜尚中だった
君たちやめなさい
終わってからにしなさい
やめないなら出て行きなさい
大きな声で威圧しつつ、花咲さんたちに詰め寄っていった

それが、マルチチュ?ドについて語る態度ですか
ヤジを認めないのはおかしい
というヤジでもって反駁する花咲さんたち

 例の現場をレポートしているブログを探す。
 駒場寮も昔の話になっている。

姜尚中の行動は、まったくすばらしかった。
事前に、討論会の妨害の行動に対しては排除するということを話している。
加えて弁護すれば、ハンドマイクによる進行の妨害の後
ヤジはいっさい起こらず、姜尚中は自分のとった行動に関して
何回か、進行をさまたげて済まないと詫びを入れている。
あのアクションのために、講演会は存在したというのは言い過ぎだが
主催者側としては、正当な権利を使ったまでである。

 これと、早大でのビラ撒き事件の不当逮捕とは、まったく次元の違う話
こんなのを、自分のネタにする評論家がいたら、それはまさしく
恥の上塗りを繰り返すだけである。

 自分の持っている権利を正当に行使すること意外に、帝国的な権力に対峙する
方法はない。