ネット・こちら側の心理
この記事は、4月にはてなを始めた、まだはてなダイアリーをつけて30日がたっていない方日の浅い方には、役にたつと思います。
結局、私の周りにはhatenaを使っている人が一人もいないので、見よう見まねでブログを始め、124日が過ぎました。
はてなをつかって、どんな共同作業が可能か、実際にためしてみています。
でもこんな風にかくと、私が痛い人に見える 展開になるんだなぁ。
いままで、一度ぐらいは「私って痛い人」って
思ったことないですか?
googleは毎度お世話になっているので、そのすばらしさはわかるのですが。
一方amazonに関しては、本を現金で、本屋で立ち読みしながら買うという楽しみを手放せなかったので、
一度も使ったことはないのです。
ウェブ進化論を考えてみるために、初めてアマゾンのレビューを読んでみました。
あんまり役に立たないね。
amazonのレビューでは、新書などでベストセラーになった本に関しては、肯定的な批評や感想が多いように思います。
『ウェブ進化論』がどう読まれたかについて調査する、別の方法として
人力検索はてなを使うという方法がありますね。
さっそく使ってみることにしましょう。
ウェブをつかって、ちょっと世界を変えたいとお考えの
パソコンや携帯の向こう側のあなた
『ウェブ進化論』を考察したブログで、あなたが良いと思ったものを答えて、
ちょっとだけ、はてなポイントをゲットしてください。
『ウェブ進化論』をとりあげたレビューや批評で役に立つもの、.. - 人力検索はてな
もう一つの方法、実際に著者のブログを見て、知りたいことを知るというのはダイレクトなアクセスですね。
今回、梅田望夫さんのブログCNET と今のはてなのブログに目を通してみました。
いままでずっと、読んできた人は、いまごろそんなことやってんの
と思うかもしれませんが、後からきた人は追っかけていくということになります。
それでいいんです。さて
「ウェブ進化論」を書くに至った背景を、ブログブーム到来の2002年秋まで、そしてさらに1992年夏にまで振り返って書いています。ご興味のある方はどうぞご一読を。
もし、このsiteの筆者の友人、アロマソムリエ 立野bun_taoさんが、
彼のはてなダイアリーで私にこの本の感想をもとめなければ、
たぶん『ウェブ進化論』を読まなかったでしょう。
それぐらい、私はインターネットに疎い(自慢にならんね)
googleやはてな、mixiを日常的につかっても、それを論じた本を読むようになるとは限らないのですよね。
ブログの機能のいいところは
私のようにエンジニアでもない素人でも
このようにトラックバックすることが、簡単にできます。
トラックバックしていいんです。
4月18日の時点では、111人の人がこの梅田望夫さんのトピックについてすでに言及しています。
ただ、梅田望夫さんは、この111人すべてのブログを見るわけではありません。
あたりまえですが、
それなのに、ああそれなに、トラックバックをしただけで
私は、まるで梅田望夫さんと何らかの交流を持ち、共同作業に参加しているような錯覚におちいってしまうのです。
ここでで起こっていることは、心理学では投影ということです。
これは笑えない話です。
かつて小泉首相がsiteを始めメルマガを始めたときに
ホントに彼がメールを読んでくれると思って
せっせと生徒の作文をそのホームページに送り続けた
同僚の国語の教師がいました。
もちろんそんなことは一切ありません
「担当者の目にとまることが
あったら、それだけで、彼の行為も無駄にはならないのに」
と私は横からみていました。
「メールを送っても、担当者が読むだけですよ。」
気付いた時点で、彼に伝えのですが
「いや、小泉さんなら読むに違いない」
がんとして受け付けないのです。
けっきょく小泉首相の宣伝に乗せられただけorz
こんなこともあったという程度で、ネットの世界では
はるか過去のエピソードです。
が、しかし
ここでも、これと同じようなことが起きてしまうのです。
私のトラックバックに対して、反応がないと
相手が私を無視したわけではないですが
多くの人が次のように感じるのではないでしょうか。
「どうせわたし(オレ)なんて 大したことはない、自分のブログはつまらない」といった気持ちです。
ダメに傾斜していく、
これは言わば、自分を相手にして否定的な思い込みが生じているのです。
自分のなかの自信のなさが、ブログの無反応に投影されてしまうといってもいいでしょう。
逆に梅田さんが、なにかフィードバッグを送ってくれたりしたら、とたんに梅田さんは「いい人だ」
「こんな、些細な言及にもちゃんと目を通すなんて、本当にブログでの共同作業を行っているすごい人だ」というようなプラスの転移が生じることになります。
結局すべてこれは、私のこころの中で起こっていることで、リアル世界とは別の次元で進行していることです。
ここにブログの「おれおれ」的な総表現者をつくりあげるメカニズムがあるのです。
ただ、このことを考えてみると、全部が全部こちら側のこころの中で
生じているわけでもありません。
インターネットという機械を媒介にして、あちら側の世界にアクセスすることによって
こころの中に生じた現象なのです。
あちら側を介して、パソコンの前に座る人たちの間には、何のコミュニケーションも生じてはいないのです。
単なる一方通行が双方で起こっているだけです。
そういった状態では、共同作業も何も起こりようがないのです。
プログラムを書いて実際に動かしてみて、それについて意見を交換するような場合のコミュニケーションでは
こういった困った心理はおこらないと思います。
さて今日の結論
ウェブは進化しても、人間のこころのメカニズムは進化しない。
単なるブログ上での対話だけではなく、リアル世界で、本人にあって話し合うことの大切さがここにあると考えられます。
しかし梅田望夫は、アメリカのシリコンバレー(サンノゼ?)にいるわけですから、
いくら会うといっても、押しかけていったらそれは単なるストーカー行為なので、注意することをお勧めします。